ザンギの鉄道旅行

復刻版時刻表を使って色々遊んだり、たまにリアル旅行記も書いたりしています

新宿→大阪 ~カ行乗り継ぎの旅~

先日、現住地の東京から、出身地の大阪へ帰省しました。

東京〜大阪間の移動は多くの方が東海道新幹線を使うと思いますし、私も以前まではそうしていました。しかし、何度も東海道新幹線で東京〜新大阪間を移動しているうちに次第に飽きてきて、今回はいつもと違うルートで帰省したいな、と思うようになりました。

と、いうことで、少し(?)遠回りをしながら、のぞみなら2時間半ほどで帰省できるのに、あえて10時間ほどかけてプチ旅行しながら帰省した時のことを書こうと思います。

せっかくなら何か縛りでも、と思い、カ行(読みは「かぎょう」であり、「りきこう」ではありません。念のため)が名前に入る列車に乗り、かつカ行が名前に入る駅で乗り継ぐ、という風にしました。東京からひかりで新大阪に行けばいいやん

かいじ7号 新宿8:30→10:14甲府

 

始まりは新宿駅から。特急かいじにて甲府に向かいます。次の停車駅、立川までは30分ほどノンストップ。さすが特急、新宿駅を過ぎて一気に加速!朝ラッシュのホームを横目に途中駅をどんどんすっ飛ばして行きます、と書きたいところですが、かいじ号は全くスピードを上げる気配がありません。何か事故でもあったのか、と心配するほどの徐行具合です。もし事故ならば、「事故の影響により到着が遅れる」等の放送があるはずですが、車内では何の案内もありません。ラッシュで列車が詰まってるだけか?とも思いますが、そうとは思えないほどのスロースピードです。定刻に甲府に着けるかどうか、一抹の不安を抱きながら乗車すること30分、定刻で立川に到着。ただ、列車が詰まっていただけのようでした。よかった〜。いずれにしても通常時の特急であれほどのスロースピードは初めての経験でした。

立川を過ぎると常識的なスピードとなり、カーブでは車体傾斜装置が作動するのを楽しみながら10:14に甲府着。

何気に人生初山梨です。経県値ゲット!経県値はそういう名前のサイトやアプリがありそこから取っただけで、私の造語ではありません。甲府では駅周辺を少し散策した後、駅弁を購入しました。

 

ふじかわ6号 甲府10:44→13:02静岡

甲府からは身延線を走行する特急ふじかわに乗車し静岡まで向かいます。途中富士から進行方向が変わるのですが、私が乗っていた号車の方々は誰一人として座席の反転を行わず、富士〜静岡間は後ろ向きのまま走行していたのが何か面白かったです。座席を立って周りの様子を窺う方すらいなかったですし、ふじかわ乗車は初めてだったので、郷に入っては郷に従えとばかりに反転しなかったのですが、反転しないもんなんですかね?

途中の見どころとしては、やはり富士川と並走する区間でしょうか、この区間の車窓は圧巻でした。また、下部温泉駅の名所案内に「毛無山」があり、次の駅が波高島(はだかじま)」だったのは何か深い理由でもあるのでしょうか。

ひかり511号 静岡13:07→14:37京都

ピントが合ってませんね。今気付きました。静岡で5分乗り換えを成功させ新幹線ひかりに乗車します。ふじかわが到着したホームと新幹線乗り換え改札が近かったこともあり、そんなに急がなくても余裕で乗り換えられました。遅れが発生することもあり、静岡5分乗り換えは無謀だと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、その場合は後続のこだまに乗り、名古屋でのぞみに乗り換えることで京都で予定の列車に乗り継げるので、そこまで無謀ではないです。

東海道新幹線に飽きたとはいえ、静岡から在来線で西に行こうと思うと、普通列車サンライズしかないですし(他にもあったらすみません)、ここは新幹線に乗っちゃいます。乗り継ぎ割引(簡単に説明すると、新幹線やサンライズ号と在来線特急を乗り継ぐ場合、在来線特急の特急券が半額になる制度のことです。色々ルールがあるので気になる方は調べてみて下さい。)も使えますし。

さて、ひかりをどこで降りるかです。新幹線に乗ってしまったので、このまま新大阪に行ってしまう、名古屋で降りて、敦賀南紀方面経由で大阪に行く、などと色々ルートはありますが、今回は見出しにあるように京都で降りることにしました。そういや福知山線て乗ったことないなー、よし乗りに行こう!と思ったので。

きのさき9号 京都15:25→16:40福知山

京都まで来れば大阪は目と鼻の先、新快速でも30分ほどですが、まだ大阪には上陸しません。大阪上陸はおよそ3時間後。大阪を避けるように私は北に向かうことにします。

こうのとり22号 福知山16:46→18:21大阪

特急が3本並びました。右から京都発城崎温泉行きのきのさき(私が京都から乗ってきたやつ)、城崎温泉発新大阪行きのこうのとり(私が今から乗るやつ)、天橋立発京都行きのはしだてです。もう少しすると、さらに右のホームに大阪発福知山止まりのこうのとりが入線しますが、そのころにははしだてが京都に向けて出発済みなので、この時間帯では特急が4本並ぶ光景を撮ることはできません。4本並ぶ時間帯もあるようですが。

なぜこんなふうになっているか軽く説明します。城崎温泉方面に向かう特急は大阪発と京都発があるのですが、全てを城崎温泉まで直通させるほどの需要はないとのことなのでしょうか、一部はここ福知山止まりとなっていて、城崎温泉までは行きません。とはいえ、そうすると大阪、京都から城崎温泉に向かうのに、不便な時間帯というのが発生してしまいます。そこで大阪発福知山止まりの特急に、ここ福知山で京都発城崎温泉行きの特急を接続させ、対面で乗り換えるという形で大阪、京都〜城崎温泉間の利便性を確保しているということなんですね。また、京都と天橋立方面を結ぶ直通列車は存在しますが、大阪と天橋立方面を結ぶ直通列車は存在しないので大阪〜城崎温泉方面の特急と京都〜天橋立方面の特急あるいは、福知山〜天橋立方面の特急(たんごリレー)や普通列車(写真一番左)を接続することで大阪〜天橋立方面の利便性も確保しています。

もっと引くとこんな感じです。

福知山からはこうのとりに乗り大阪まで向かいます。新宿を出発しておよそ10時間、尼崎を出て神崎川を渡るとついに大阪市です。ここまで長かった…帰省にかけた時間としては私史上最長です。

 

最後に

こんな感じで遠回りしましたが、乗車券は距離が長くなれば長くなるほど1kmあたりの値段は安くなるので、東京〜新大阪を新幹線で移動する場合(乗車券+特急券で13870円)と比べて乗車券のみだと2500円ほどしか高くなりません。特急券は一部の例を除き、乗る列車ごとに購入しなければならないので、特急券で差がつきますが、それでも乗り継ぎ割引を利用すれば、乗車券、特急券合わせてプラス7000円ほどです。(指定席に乗るかどうかなどで多少前後します。)これをどう取るかは人によると思いますが、私個人としては移動距離を考えるとかなりお得な感じがします。

さて、東京から大阪に帰省したということは後日大阪から東京に行くということです。その時は東海道新幹線を一切使わず、さらに、今回よりも長い経路で移動しようと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。