どうも!ザンギです!
今回は予告通り、時刻表復刻版を使って1964年10月当時、青春18切符1回分でどこまで行けるかを札幌駅発で見ていきたいと思います。実を言うと札幌発が一番やりたかったんですね。というのも、当時鉄路が北海道全土に張り巡らされていて今では鉄道で行けないところにたくさん行けるからという理由で。どんなふうになるのか個人的にとても楽しみです。
では、行きましょう!
まずは北から
今だと限界到達点は稚内19:49となっており、日本最北端の駅、稚内まで1日でたどり着けます。また、留萌には12:07に到着できます。
では、1964年10月ではどうなるでしょうか?
札幌6:32→18:58稚内
はい、北海道でも長距離普通列車が存在します。この列車は仁木(余市の1つ南)4:38発、稚内18:58着という列車です。後でもでてくるので、便宜上、この普通列車をAとします。乗車時間は約14時間半!このシリーズをやっていてずっと気になってたんですが、通しで乗るお客さんはいらっしゃったのでしょうか?鉄道ファンを除いて。体力的にも精神的にもかなりしんどいと思うんですけどね。
さて、上のルートは宗谷本線経由でした。現在稚内方面に向かう路線は宗谷本線のみです。しかし、当時は他に2つあります。1つは羽幌線で留萌から日本海に沿って北上し、幌延で宗谷本線に合流する路線、もう1つは天北線で音威子府から東に進み、浜頓別でオホーツク海沿いに出ると北上し、南稚内で宗谷本線に合流する路線です。
また、旭川は通りませんが、深川〜朱鞠内(しゅまりない)〜名寄という深名線も存在しますし、名寄から東、興部方面に向かう名寄本線も存在します。
では、順に見ていきましょう。
羽幌線から
札幌6:24→9:37石狩沼田10:40→11:37留萌12:13→13:58羽幌15:00→17:07幌延17:18→18:58稚内
幌延でAに合流します。乗り換え時間等を差し引くと羽幌線経由のほうが乗車時間は短いですね。ぱっと見ですが、Aは途中30分以上の長時間停車はなかったですし。距離的には羽幌線経由のほうが短いようです。
(気になったので総距離を計算してみました。
宗谷本線経由:398.2km、羽幌線経由:350.3km
羽幌線経由の方が約50kmも短い!)
ちなみに留萌11:58→12:24増毛
となり、増毛までたどり着けます。
せっかくの機会、北海道内すべての駅にたどり着けるか見たいので、支線も含めて検証していきます。
次に天北線
念の為ですが、札幌→音威子府はAです。なんと、音威子府で天北線に乗り換えたほうが稚内に6分早く着くんですね。路線図を見る限り、天北線の方が長そうなんですが…
距離を計算してみましょう。こちらは音威子府〜稚内間の距離です。音威子府までは全く一緒なので。
宗谷本線経由:130.1km、天北線経由:151.6km
となり、やはり天北線の方が約20km長いです。
ここで、音威子府〜稚内の他の普通列車と比較してみましょう。すると宗谷本線経由では所要時間が約3時間ほどとなっています。一方Aは3時間37分もかかっており、他の列車より例外的に遅いようです。天北線経由では所要時間は3時間半か4時間となっています。
つまり、普通に走れば距離が短い宗谷本線の方が所要時間はもちろん短くなりますが、諸事情でAは所要時間がたまたま長くなったため天北線経由の方が先着する、ということのようです。なかなか興味深い発見です。
また、浜頓別から南、北見枝幸に向かう興浜北線というのがあり、こちらも
音威子府15:15→16:48浜頓別17:20→18:09北見枝幸
と終着、北見枝幸にたどり着けます。
深名線ではどうでしようか?
札幌6:32→9:45深川10:09→12:21朱鞠内12:47→13:54名寄16:30→21:04稚内
と、こちらも稚内にたどり着けます。札幌から深川まではAに乗ります。
また、 Aは名寄13:20発のため、深川でAを降りたあと名寄で追いつき再び乗るということはできません。
名寄本線では
札幌6:32→13:03名寄13:51→15:33興部15:40→16:15雄武
名寄13:51→ 16:03渚滑16:08→17:04北見滝ノ上
となり、興浜南線、渚滑線も終着までたどり着けます。
名寄13:51発は遠軽行なので、名寄〜遠軽間もたどり着けます。
さて、まだ北方向だけですが、かなりのボリュームになってしまいました。このあと東方向、南方向も見ていきますが、一つの記事にすると5,000文字近く行きそうなので、この記事はこの辺にして次の記事に続きを書こうと思います。
続きはこちら↓