前回の記事の続きです。↓
まずは東方面を見ていきましょう。
今だと東方面の限界到達点は厚岸となっています。厚岸着は札幌→網走→釧路→厚岸だと21:33、札幌→帯広→釧路→厚岸だと23:05となっています。
では、1964年10月ではどうなるでしょうか?
まずは網走方面から
札幌6:32→10:46旭川11:14→19:50網走21:20→22:06斜里
となり、網走経由では釧網本線の途中、斜里までしかたどり着けません。
網走付近の支線である、湧別線(湧別〜中湧別〜網走)、池北線(北見〜池田)、相生線(美幌〜北見相生)、根北線(斜里〜越川)はというと
湧別線
旭川11:14→15:46遠軽16:36→16:59中湧別18:35→20:46網走
となり、湧別駅を除き、すべて到達できます。(遠軽〜中湧別は名寄本線です)中湧別〜湧別間は上下1本ずつしか設定されておらず、中湧別→湧別は中湧別16:06発のため到達できません。(ちなみに、湧別→中湧別は湧別7:22発)
池北線
旭川11:14→18:21北見19:08→20:07置戸
となり、北見経由では置戸(陸別の30kmほど北)までとなります。
相生線
旭川11:14→19:08美幌19:16→20:29北見相生
となり、全駅到達可能です。
根北線
斜里発の最終が18:42のため、どの駅もたどり着けません。
次に釧路方面です
札幌7:48→18:50釧路
一旦ここでとめておきます。この列車は函館23:20→18:50釧路の夜行普通列車です。
通しで乗ると所要時間は18時間半!相変わらずの長時間です。
さて、釧路以降はどうなるでしょうか?
釧網本線は
釧路20:30→22:24弟子屈
となり、弟子屈まで。釧網本線は弟子屈〜斜里間が到達できません。
次に根室方面
釧路20:00→22:11厚床
となり、厚床まで。厚床は厚岸と根室の間にあるため、現在より当時のほうがより東まで到達できました。
釧路付近の支線である、標津線(標茶〜根室標津・厚床)の最終列車は標茶19:10発、厚床20:17発のため、どの駅もたどり着けません。
北見からでは置戸までしかたどり着けなかった池北線に池田から乗ると
札幌7:48→16:00池田19:11→22:25北見
となり、池田経由だと、池北線は全駅到達可能です。
札幌7:48→15:20帯広15:48→17:49十勝三股
札幌7:48→15:20帯広15:50→17:41広尾
となり、いずれも全駅到達可能です。
また、札幌付近の支線である、歌志内線(砂川〜歌志内)、幌内線(岩見沢〜三笠〜幾春別、幌内)、万字線(岩見沢〜万字炭山)、夕張線(追分〜紅葉山〜夕張、登川)、函館本線の砂川〜上砂川間、室蘭本線の東室蘭〜室蘭、苫小牧〜追分〜岩見沢間はいずれも全駅到達可能です。
次に、南方面を見ていきましょう。
今だと南方面の限界は奥津軽いまべつ21:29となっています。
五稜郭〜木古内〜奥津軽いまべつは青春18切符北海道新幹線オプション券を購入しての利用です。
では、1964年10月だとどうなるでしょうか?
札幌6:54→16:25函館18:30→22:20青森
札幌→函館は網走20:52→16:25函館の夜行普通列車、といいたいところですが、実はこの列車北見〜札幌間は準急として運行するので、厳密には夜行"普通"列車ではないようです。(そんくらいええやろ)札幌〜函館間は普通扱いのため青春18切符で利用可能とします。
また、函館〜青森は別料金を払ってでも青函連絡船に乗ることとします。
と、いうことで青函連絡船利用ですが、現在の限界到達点、奥津軽いまべつより南の青森駅まで行けたようです。
上のは函館本線利用(小樽経由)ですが、室蘭本線利用だとどうなるでしょうか?
札幌9:17→15:09長万部15:18→19:46函館
19:46以後の青函連絡船は函館23:20→4:00青森となり、途中で日付が変わります。
さて、支線を見ていきましょう。具体的には、江差線(函館〜江差)松前線(木古内〜松前)、瀬棚線(国縫〜瀬棚)、胆振線(伊達紋別〜京極〜倶知安、京極〜脇方)、岩内線(小沢〜岩内)、富内線(鵡川〜振内)、日高本線(苫小牧〜様似)、です。
少し多いですが、順に見ていきましょう。
となり、全駅到達可能です。
松前線
途中まで江差線と同じです。
五稜郭17:44→18:47木古内20:12→21:30松前
となり、こちらも全駅到達可能です。
瀬棚線
札幌6:54→11:58長万部12:40→14:12瀬棚
となり、またもや全駅到達可能です。
札幌6:54→9:52倶知安10:05→10:29京極11:28→11:41脇坂
京極〜伊達紋別間は
のように、こちらも全駅到達可能です。
札幌6:54→9:31小沢9:45→岩内10:05
と、余裕で全駅到達可能です。
札幌11:01→12:58苫小牧13:51→16:33振内
となり、またしても全駅到達可能です。
札幌5:49→7:49苫小牧8:50→12:36様似
となり、こちらも余裕で全駅到達可能です。
この辺も札幌付近の支線〜とまとめて全駅到達可能としてもよかったですね。
前回の記事の内容も踏まえてまとめると、札幌発では湧別駅、根北線全駅(斜里〜越川)、釧網本線の斜里〜弟子屈間、根室本線の厚床〜根室間、標津線全駅が到達できませんが、それ以外の道内の駅と、青函連絡船利用で青森まで当日中に到達できることがわかりました。
さすが北海道は広いですね。札幌からだと道内でも道東の方には1日でたどり着けない地域があるようです。
札幌発は北海道内全線を検証したため、他の駅発と比べてだいぶボリュームが大きくなりました。ただでさえ広い上に当時は今よりもだいぶ鉄道網が発達していたため余計ですね。JR北海道の経営は今でもかなり悪いのですが、さらに悪化するともっと廃線となるかもしれません。下手したら函館〜札幌〜旭川、釧路ぐらいしか残らないのかもしれませんね。(笑)さすがに冗談ですが。(いや、普通にありえるかも)
さて、これまで東京、大阪、名古屋、広島、札幌発で青春18切符の限界到達点を調査してきました。次回は青春18切符1枚での日本縦断、すなわち5日で稚内〜枕崎間の移動ができるか見ていきたいと思います。