時刻表復刻版1964年10月号↓を使って、青春18切符1枚(5日分)で日本縦断(稚内〜西大山の移動)ができるかを見ていきたいと思います。
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その前に1つ注意点があります。
それは北海道〜本州の移動です。現在ならば青函トンネルがあるので、北海道新幹線オプション券を購入すれば、鉄道のみで移動できるのですが、当時は青函トンネル開通前なので、鉄道のみで移動することができません。
そこで、函館〜青森間は特例として青函連絡船を用いることとします。
その他は青春18切符のルールに従います。
また、当時青春18切符は登場していなかったので、ただの机上の空論です。
稚内→西大山
・1日目
①稚内6:45→13:55旭川14:37→18:20札幌21:19→(5:18函館)
まず、稚内から札幌を目指す必要があるのですが、その方法は大きく3つあります。
1つ目は現在と同じく、①のようにひたすら宗谷本線を南下し、旭川経由で向かうルート、2つ目は②のように宗谷本線で幌延に行った後、羽幌線で留萌に向かい、その後石狩沼田経由で向かうルート、そして3つ目は③のように天北線経由で音威子府に向かい、そこで①の宗谷本線に合流するルートです。札幌の到着時間からも分かりますが、札幌までの距離が最も短いのは②の羽幌線経由です。
また、いずれも札幌21:19発の夜行普通列車に乗るため、結果は同じとなります。
・2日目
函館6:10→(青函連絡船)→10:30青森
一旦ここで止めます。というのも、青森から大きく2つのルート選択があるからです。
1つは秋田経由、日本海側を攻めるルート、もう1つは盛岡経由、太平洋側を攻めるルートです。
順に見ていきましょう。
日本海側
青森11:26→17:12秋田17:25→20:15酒田21:50→ 22:32鶴岡
となり、鶴岡まで。
太平洋側
青森11:05→22:46仙台
長距離普通列車で一気に仙台までいけます。
青森21:14→15:48上野という夜行普通列車もあるのですが、青森11:05発に乗り、乗り継いだほうが上野到着は先になります。
・3日目
日本海側
鶴岡5:20→9:34新津9:50→10:50長岡11:15→13:16直江津15:58→(6:24大阪)
太平洋側
仙台5:50→11:07黒磯11:44→14:51上野→東京15:00→(6:45姫路)
※上野〜東京間は本数が多いため、時刻表に早朝、深夜のみの掲載。上野を14:51以後に出て、東京に15:00以前に着く列車があると仮定
こちらも東京からは2度目の夜行普通列車です。太平洋側の方がより先に進めるようなので、4日目は姫路6:45スタートとします。
・4日目
この記事↑の西方面とほとんど同じなので参考にすると、
姫路6:56→20:24門司
ここからまた熊本経由で行くか、大分経由で行くかの選択があります。
熊本経由
門司20:39→22:51久留米23:18→00:05大牟田
青春18切符には0時を超えて最初に停車まで有効というルールがあるので上の記事では大牟田の1つ手前銀水まででしたが、今回は5日目も使うので、大牟田まで行っちゃいます。
大分経由門司21:42→(9:40西鹿児島)
・5日目
熊本経由
大分経由
西鹿児島11:50→13:37西大山
となり、いずれもゴール西大山に到着できます。
いかがだったでしょうか?もちろん列車の性能は現在のほうがはるかに良いですが、夜行普通列車などが威力を発揮し、また現在は第三セクターとなっており利用不可の路線も使えるため、ある種"ショートカット"ができて、日本縦断可能ということがわかりました。しかも、2021年3月のダイヤ改正前、稚内5:20発、西大山18:53着だったため、当時のほうが早く到達できました。
最後に最速ルートをまとめておきます。
1日目稚内→2日目→函館→青森→仙台
3日目仙台→4日目→姫路→門司→5日目→西鹿児島→西大山
かなり長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。